過去記事  2016-03-17

業界再編が活性化の鍵

yumewomiru
The Flagイシュー「学生はファッション業界に夢を見る?」(http://theflag.jp/blog/70
若者がファッション業界を目指さなくなった理由は、以前ブログにも掲載しておりますが、
販売員の離職率を下げるたった一つの方法http://style-picks.com/blog/page/4/
労働環境と条件面、あとは成長産業かどうかというところでしょう。特に業界の給与格差は学生さんの選択基準として大いに影響あるところ。インターネットがこれだけ普及しているのですから、給与格差は検索すればすぐわかります。職業の選択肢が多い優秀な大学生はもちろん給与水準の高い企業を選びますから今の状況がおかしいとは思いません。ですからどちらからと言うと、
「何故若者が今までファッション業界を目指していたのか?」
の方がお題としてしっくりきます。
そこで今回は僕の稚拙な推測を記載しておきます。いかんせん勉強不足なのでおかしい点はご指摘頂ければと思います。
ファッションの大衆化が憧れを消した?
ファッションは今でこそ低価格帯商品が市場に出回り大衆化していますが、過去はそうではなかった。大衆化が始まったのは起源をたどれば「プレタポルテ」が生まれたところがスタートではないでしょうか。
そこからファッションアイテムの低コスト化が始まり、ライセンス商法が生まれ、今日の大量生産につながった。今や一部では日用品となったファッションが、まだ「嗜好品」として多くの人に捉えられていた時、ファッション業界は憧れの産業だったのではないでしょうか。
そんな「嗜好品」であるトレンドファッションを身にまとい「ハウスマヌカン」と呼ばれ憧れられていた1980年頃の販売員。そして日本のファッション業界で働く多くの人が販売員である事を考えると、
ファッション業界を目指す=販売員になる
というイメージが強い。今でこそ労働環境や給与面が悪く嫌がれる販売員が、当時は憧れの職業だったという事もファッション業界を目指すのに重要な要素だったように思います。
ファッション専門学校の生徒数はバブル期でも減少し続けていた
(http://qq2q.biz/sI1d)
979e4900
こちらのグラフにもあるようにちょうどそのくらいの時期から専門学生は減少の一途をたどっています。ファッションの大衆化と共に憧れの職業では無くなり、インターネットがそこに拍車をかけたというのが僕の見解です。
ではファッション業界に夢は無いのでしょうか?僕は決してそんな事は無いと考えています。
ファッション業界は海外では成長産業
日本のファッションEC市場は2020年に2.6兆円規模へ、海外進出の課題も提示~経産省調査(https://netshop.impress.co.jp/node/392
news-node392-2
(出典:経済産業省調査の「日本ファッション産業の海外展開戦略に関する調査」)

日本のファッション企業の海外進出は進んでいないとしているが、今後、新興国などに成長の可能性があると言及。主要国におけるファッション市場規模は、2013年に206兆円、2020年には325兆円へ成長し、中華圏は113兆円の世界最大規模の市場になると予想した。

まず一つは日本国内では人口が減少の一途を辿り、国内需要は頭打ちですが、世界の人口は増え続けています。アジアの発展は目覚ましく、次の需要の中心はアジアにシフトしていきます。つまり海外に目を向けた時、ファッションはまだまだ成長産業であるという事。もちろん海外に向けて商売をする事はそんな簡単な事ではありません。しかし、インターネットがそれを従来よりもはるかに容易にしています。今日本の企業でも中国のECモールに出店をし、海外からの需要をどんどん取り込んでいます。力のある企業はグレーターチャイナを中心にアジアへ出店攻勢をかけています。このような事例は枚挙に暇がなく、減り続ける国内需要を海外シフトで補完する事がスタンダードになってくるでしょう。
国内市場の寡占化が進むと…、
もう一つは国内市場の寡占化が進んできているという点。アパレル市場規模は過去数年横ばいの状況が続いております。しかし、ユニクロを始め大手SPAの年商はここ数年大きく伸びています。上位10社だけを比較してみても売上規模が伸びているのがわかります。相変わらず倒産件数は多いですが、僕はこれは業界にとって良い状況だと感じています。勝ち組が数字を伸ばし、負け組が業界から姿を消す。M&Aにより業界再編が進み、ここでも大手の寡占化が進む。そうなる事によって、今まで取り合っていたシェアが力を持った特定の企業に流れる。勝ち組企業は拡大し雇用を増やし、力をつけて海外出店を加速させる。極端な話かもしれませんが、この状況が続けば幸せになる人間の数は今より多くなると推測します。
ファッションは参入障壁が低く小さなプレイヤーが多い業界ですが、これからはどんどん参入が難しくなり、より大手の寡占化が進むでしょう。地方のSCにH&Mが出店するような時代ですからブルーオーシャンは無くなってきます。これはあまり夢の無い世界かもしれませんが、そんな未来の方がファッション業界で働く人たちの労働環境は改善され、より良い人材が集まるのではないでしょうか。

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深地 雅也
WRITER

株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。 繊研新聞にてEC関連記事連載中。→ https://senken.co.jp/posts/fukaji01

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