過去記事  2018-02-26

他社のモールを活用したオムニチャネル

コメ兵、ヤフオク!内のリユース品を店舗で確認できる「お取り寄せサービス」開始

「お取り寄せサービス」は、インターネットオークション・フリマサービス「ヤフオク!」に出品されている約1万5,000点をコメ兵の実店舗へ取り寄せることができるサービス。購入前に商品のサイズや質感、色味、状態などを確認することができる。商品ページから「商品を店舗で見る」ボタンをクリックし、氏名やメールアドレス、希望店舗など必要事項を入力し申し込みが完了。商品の取り寄せ時にキャンセル料や送料は発生しない。

オムニチャネルがバズワードになって数年たち、ECサイトで注文した商品を店頭で受け取る事ができる「店舗受け取り」サービスが増えています。以前から何度か触れておりますが、リアルとwebとの一番の違いは情報量。リアルでなければサイズ感や素材、シルエットなど肝心な点がわかりにくい。そういった問題点を店頭に取り寄せる事で解決するという事なのですが、今回のケースはそれだけがメリットではありません。
◯他社のモールを利用した「お取り寄せサービス」
自社ECを見たお客さんが商品をより詳細に見たいと思って、web上から予約して取り置いてもらう事例は既にあるサービスですが、コメ兵の事例は他社モールである「ヤフオク」のユーザーを店頭に誘引しています。これって普通はモール側からのNGが出そうなものです。何故なら、他社モールの売上って商品売上の何パーセントかを手数料で抜くというビジネスモデルです。
ヤフオク 料金プラン
ヤフオクでは売上の7.56%が抜かれる契約ですので、それが仮に店頭で売れてしまうと手数料収入が入ってきません。同じ理由で百貨店がブランドのECサイトに送客されるのを嫌うのですが、今回のケースではその件についての言及がありません。コメ兵とヤフーの間で、「ヤフオク上での取り寄せに関してはヤフオクの売上として計上する」という約束事があるかもしれませんが。
◯ヤフオクユーザーを店頭に誘引
大きなメリットとしてはこちらでしょうか。ユーザーの行動範囲ってそんなに広くないですから、ヤフオクを利用するユーザーに店頭でも購入してもらうきっかけにはいい手法でしょう。店頭で購入してもらえればより詳細な顧客データも取れますし、コメ兵へのロイヤリティも向上します。
他社モールのユーザーを自社店舗へ誘導という手法は聞いてみると当たり前で絶対やるべきなのですが、意外と抜け落ちている考え方です。モール出店すれば認知度が上がり購入してもらう頻度は確かにあがりますが、ブランドやショップとしてロイヤリティを向上させようと思うと、やはり実店舗か自社ECに来て購入してもらう事が一番です。ヤフオクはまだ手数料が小さいから交渉の余地があったのかもしれませんが、今後は出店している他社ECモールのユーザーをいかに獲得していけるかは重要な点になってくるでしょう。
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深地 雅也
WRITER

株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。 繊研新聞にてEC関連記事連載中。→ https://senken.co.jp/posts/fukaji01

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