ブランド・ビジネス  2019-01-30

人々はなぜ今”GUCCI”を着るのか

ここ数年、ハイブランドの印象が変わりつつある。

 

若者に媚びたようなポップなデザインや、配色 ぱっと見は正直チープなパロディに見えてしまう程、 落ち着きや品格のような物を一斉に捨てたように見えた。

 

その中でも特に”GUCCI”が若者にウケているように思う。

 

言っちゃなんだが、僕の目には少し下品に映る これでもかという程デカデカと配置されたロゴや、全面にロゴを散りばめたトラックスーツ などどこか飾りっ気が多く、見た目に出来るだけゴージャスに仕上げた 田舎の暴走族のバイクと同じような印象を受けた。

 

ではなぜ、こうも今若者に”GUCCI”がウケているのか 僕なりの考察も含めて解説してゆこう。

 

 

・アレッサンドロ・ミケーレがデザイナーに就任

前任のフリーダ・ジャンニーニが打ち出していたクラシカルなスタイルとは打って変わって グラマラスでセクシーなスタイルを打ち出し、新生GUCCIを印象付けた。

 

 

・トレンドのストリート一本化

これは言うまでもないであろう VETEMENTS、OFF-WHITEなどデザイン性の高いストリートウェアが世界的に流行した。

 

それまでのノームコア(装飾や派手な柄を削ぎ落としたシンプルなスタイル)の流れを打ち 砕く様にファッション業界はストリートに一気に舵を切る。 両ブランドのデザイナーはそれぞれ、ラグジュアリーブランドのディレクターへ 更にトレンドのストリート化が加速してゆく。

 

 

・”ダサい”が”カッコいい”時代

ストリートに舵を切った業界の中では、更に変化が起こり始める。 それは”ダサいアイテムをカッコよく見せる事、それこそが真のオシャレだ”という考えだ。

 

これは僕の感想だが、実際にこの頃スポーツサンダルに靴下を履いた”おっさんスタイル”や 個人的にはどう見てもカッコよくは見えない”ダッドシューズ”をストリートでも見かけるよ うになり スタイリッシュさに”ダサさ””野暮ったさ”というエッセンスを加えた形を”ファッションの完 成形”だと捉える若者が急増したように思えた。

 

 

・”ドヤ感”がクールなロゴT

特にGUCCIのロゴTeeは人気だ、大阪、ミナミでは見ない日はない。 他にもBALENCIAGAやSAINT LAURENTなどハイブランドのロゴTが人気だ。

これはノームコアに対抗した”マキシマリズム”(色や質感を足せるだけ足して豪華に仕上げ たスタイル)としてファッションに常に変化を求める若者に支持され、 「見てみろ!俺はGUCCI着てるんだぜ!」と言わんばかりにデカデカとプリントされたロ ゴは スタイリッシュさに加える極上のエッセンス(ダサさ)として取り入れられたのではないか と感じた。

 

 

・ダッパーダンとの再会

ハイブランドの模造品を生産し熱狂的なファンを獲得、 一世を風靡した闇の仕立屋”ダッパー・ダン”のデザインを アレッサンドロ・ミケーレが、オマージュした事がきっかけになり 2018年GUCCIは、ダッパー・ダンにオマージュを捧げた限定コレクションを発表した。

 

この一件で更に”GUCCI”自体のイメージが若返ったのでは無いだろうか。

 

いかがだっただろう 僕の目には下品に映ったハイブランドのイメージが書きながら少しだけ変わった気がする。

 

現代におけるファッションの”完成形”に必要なパーツとして捉えられているこのデザインが 今後、どのような影響をもたらし、ファッションがどう変化してゆくのか。

 

誰もが知るラグジュアリーブランド”GUCCI”というフィルターを通し アレッサンドロ・ミケーレという天才が創り上げる新しい波はさらなる進化を遂げ きっとこれからも僕たちを驚かせてくれるだろう。

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左内竜也
WRITER

ラグジュアリーブランド、レザーバッグなどの販売経験を経て現在、販売・営業・ライターと幅広く活動中。ストリート・スニーカー関連に精通しており、若者のフィルターを通してファッションを伝えていきます。

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