ブランド・ビジネス  2019-03-10

「読モ」を見かけなくなった理由

ジュンがジェンダーレスレーベル開始 イメージモデルに古川優香

ジュンがジェンダーレスレーベル「アイコン(ICON)」を3月5日にスタートさせた。近年のトレンドに浮上しているジェンダーレスなアイテムを好む人をターゲットに、メンズサイズでも女性が着られるデザインやカラー展開を追求したアイテムをそろえる。イメージモデルには、モデルやインフルエンサーとして活動する古川優香を起用した。ジュンが運営する「ジュンレッド(JUNRED)」のオンラインページに特設サイトを設け、“オトナユウカが着こなす”と題したプロモーションを展開している。

 

ジュングループがインフルエンサーの古川優香さんを起用したブランドをスタート。いわゆる「インフルエンサーブランド」にあたる訳ですね。梨花さんのメゾンドリーファー全店閉店発表直後なので、即効性の高いインフルエンサーブランドで補填を図っているのでしょうか。

 

芸能人発のファッションブランドは売れているのか?

※メゾンドリーファーの件は上記参考までに。

 

古川優香さんと言えば、以前は「読モ」と呼ばれており、フラッシュ大阪という団体に属していたかと思います。

 

そういえば現在ではこの「読モ」という呼称自体、あまり聞かなくなりました。この理由としては下記のような記事が出ていますね。

 

女子大生読者モデルは平成で終わる?ファッション誌で激減。もう憧れの存在ではない。

 

ファッション雑誌を読んでも「読者モデル」の数が少ない…、という事で、所謂「読モ」という存在がファッション雑誌と共に減少し、憧れではなくなり、消えていくのではないか…という考察。これは確かに正しいと思いますが、個人的には「読モ」の定義が変わってしまった事が一番の理由なんではないかと思います。

 

 

○そもそも「読モ」とは?

2000年初期にファッション雑誌から情報収集していた我々世代からすると、「読モ」というのは”特定のファッション雑誌に登場する素人のモデル”という印象でした。試しにググってみますと、

 

“ファッション雑誌に登場するファッションモデルのうち、 女子大生やOLなどの肩書きで一般読者として誌面に登場するモデルのことをいう。”(wikipediaより)

 

という事で、認識は大体合っているかと思います。当時はJJ bisなんていう読モがメインの雑誌もあったくらいでした。

 

 

○雑誌に出ないのに「読モ」?

若者の間で「読モ」という言葉がすっかり消えていた訳ではありません。2013年、2014年くらいの事ではありますが、僕が講師を務める学校にて教え子で「読モ」と名乗る学生が数名おりました。では、この若者たちは雑誌のスナップなどに掲載されていたかと言いますと、全く違いました。

 

彼ら彼女らの主な主戦場は完全にソーシャルメディアでした。(当時はTwitterがメイン)各地域ごとに団体を作り、オーディションで選抜。ほとんど若者だけで中の運営は任せておき、イベントの仕掛けは広告代理店に任せる。(上記の「フラッシュ」という団体がこれに当たります。)これ、WE GOが主にやっていた事です。これを第1期、2期、3期と定期的に行い、読モをWE GOの販売員としてアルバイト雇用する。リアルイベントとソーシャルを掛け合わせて人気を煽り、飽きられる前に次の若い世代へと影響力を移していくという手法です。まさにインフルエンサーの自動生成装置のようでした。賞味期限が切れた後、上に上り詰めれなかった若者はWE GOでそのまま雇用される者もいました。

 

上位の団体には「読モB & G」というモデルの組織が存在し、ここの代表的な事例が大倉士門さんや近藤ようぢさんになります。ヒエラルキーもしっかり用意しているあたり、コミュニティ形成における条件を満たしていて秀逸なビジネスモデルと言えます。

 

 

○次の主戦場はyoutube?

当時からTwitterやInstagram、中にはWEARなどクロスチャネルを駆使し、影響力を各ソーシャルに分散させていた「読モ」ですが、現在は完全にyoutubeに移行した印象があります。当時の読モがユニットを組んでYouTuberになっているのです。動画メインなので音楽を始めたりする人もいます。古川優香さんも「さんこいち」というユニットを組んでYouTube配信していますね。「読モ」という言葉も最近はそれほど飛び交わなくなり、ビジネスインサイダーの記事中にもあるように「インフルエンサー」という風にまとめられている印象があります。(ちなみに僕の教え子もYouTuberに転身しています。)

 

こういった経緯で、読モがどんどん変化していき、今では総じて「インフルエンサー」という形に変貌していきました。ただ、出演するメディアが雑誌からソーシャルに変わっていっただけで、むしろ素人が世には出やすい時代になったかとは思います。読モの件を通して改めて思いますが、本質的にはいつの時代もやってる事に大差は無いものですね。

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深地 雅也
WRITER

株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。 繊研新聞にてEC関連記事連載中。→ https://senken.co.jp/posts/fukaji01

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