ブランド・ビジネス  2019-03-22

ららぽーと甲子園に注目のワークマンプラスがオープン

3月21日、ららぽーと甲子園に注目の低価格スポーツ・アウトドアSPAの「ワークマンプラス」がオープンし、当日は長蛇の列ができた。

ららぽーと甲子園店は、「ワークマンプラス」としては8店目で、ショッピングセンター内テナントとしては3店目、関西1号店となる。

広さは約81坪で、初年度売上高目標は3億円と高めに設定されている。

ワークマンはもともとワーキングユニフォームの店だが、高機能・低価格が注目され、カジュアルやアウトドア用途の客が増えた。そのため、商品群を再編集し、アウトドア、スポーツ、レインウェアの3つのカテゴリーとする。ただし、商品内容は通常のワークマンと同じで、ワークマンプラスは陳列方法を変え、編集しなおした業態となる。

通常、ワークマンに限らず、ワーキングユニフォーム業界は低価格・高機能の商品しか存在できない。なぜなら、作業服である故に、機能性が重視される。そして、業務上必ず劣化・破損するため買い替え需要が生まれる。オシャレ着ではないため、買い替え需要を考えると低価格であることが大前提とされる。

ワークマンは何も突然変異で生まれたのではなく、そういうワーキングユニフォーム業界から生まれたといえ、今後、ワーキングユニフォーム業界が高機能・低価格を武器にカジュアル業界へ大挙して進出してくる可能性もゼロではない。

さらにいえば、ワークとカジュアルは元来親和性が高く、ジーンズはもともと炭鉱夫向けの作業ズボンであったことは広く知られているし、カジュアルの一つのジャンルとして「ワーク」「ワーキング」は定番として存在する。

 

ワークマンの販売方法の特徴としては、バーゲンをしないというものがある。

最長で2~3年かけて定価で売り切り、売り切れてから商品を新型にアップデートするという手法でこれまで支持を集めてきた。

今後、カジュアル用途のワークマンプラスが広がるにつれ、この売り方を死守できるのかどうかに注目したい。カジュアル用途を広げすぎると、売り上げ規模が一気に拡大する可能性がある反面、需要予測を外した場合、莫大な在庫を抱えてしまう。その時に、値下げせずに売り切れるのかどうかはまったくの未知数で、ワークマンの担当者も「今後の課題」としている。

 

注目の商品の一つとして、今回の甲子園店でデビューした撥水ジーンズが挙げられる。

 

綿・レーヨン・ポリウレタン混のデニム生地に後加工で撥水加工を施すことで、小雨程度の水量なら生地に浸み込まない。耐洗濯性は40回だが、撥水効果が薄れてくると、アイロンを当てると撥水効果が復活するという。

これはアイロンの熱で加工成分が再構成されるためだとワークマン側は説明する。

 

このほか、今夏向けのパンツ類は全部で270万点を生産し、これは昨年夏の倍の数量。その中でも人気が高いのが1900円のクライミングパンツで、昨年夏には10万本を生産したが完売した。これを今夏は30万本まで生産量を増やす。

 

 

 

スポーツ商品群では、580円の冷感リフレクトTシャツが目玉商品となる。

これを含む冷感トップス類は昨年の3倍となる370万枚の生産を計画する。その中でも冷感コンプレッションインナーは980円という低価格でコストパフォーマンスの高さが群を抜いている。

 

 

ワークマンは今後「ワークマンプラス」の出店を加速し、20年3月期上期末には累計で35店体制に、20年3月期末には累計で65店舗とする計画を打ち出している。

 

国内初進出をするフランスの大手アウトドアブランド「デカトロン」、近年ジーユースポーツを拡充しているジーユー、スポーツラインも展開するユニクロなど、大手メーカーがひしめき合っている低価格・高機能のスポーツ・アウトドア市場の今後の動向に注目が集まる。

 

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南充浩
WRITER

1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間15万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシャルブログ

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1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間15万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシャルブログ

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