店舗マネジメント  2019-04-13

今後のファッションビジネスの成功要因を考える⑴

ファッション業界各社決算報告が続き、特に百貨店を主要販路とする大手アパレルメーカーに元気がないことが散見されます。そんな元気がない大手アパレルメーカーがどのような方向に向かうべきなのか、独自の考えを記したいと思います。

 

まず、元気がない理由は明確で、企業が提案している価値と消費者が求めている価値に大きなギャップがあるからであると考えられます。

 

ファッションビジネスという言葉と概念を日本に持ち込んだ尾原蓉子氏が、著書「創造する未来」の中で2つの成長領域を紹介しています。

 

図(出所:創造する未来より筆者が作成)をご覧いただくと、『トレンド価値』を中央に置き、左右に『ソリューション価値』と『エモーション価値』が並んでいます。

中央に位置するトレンド価値こそ、これまでの企業が消費者に向け提供してきた価値。今後なくなることはないと思いますが、やはりそのパワーは徐々に衰え、左右のソリューション、エモーション領域に、より大きなビジネスチャンスが生まれております。図で行くと中央から左右に移行していってるって感じです。 

 

何が言いたいかお分かりかと思いますが、百貨店を主要販路とする大手アパレルメーカーは、真ん中の『トレンド価値』を発信し続けているが、消費者が求めている価値は『ソリューション価値』もしくは『エモーション価値』であるということです。

 

元気がないのは必然です。

 

となると、当たり前ですが、今後は『ソリューション価値』もしくは『エモーション価値』を発信することを目指さねばなりません。

 

しかしながら、お気づきだと思いますが『ソリューション価値』領域にはUNIQLOさんという絶対的存在が君臨しており、さらに追随者も多くいます。これはこれで危険です。となると『エモーション価値』領域を目指すのが望ましいという結論に至ります。

 

さて、この『エモーション』ですが、昨今は「エモい」という単語で表現されることが多くなりました。

 

こちらの記事を読んでいただいている方も、耳にしたことがあるかと思います。言葉の流行からも「エモい」を実現するためのサービスを整えることが求められると言えます。まずは「エモい」の正体を明らかにしたいと思います。

 

Wikipedia先生によると

「感情が動かされた状態」
「感情が高まって強く訴えかける心の動き」
「哀愁を帯びた様」

 

とあり「感情が揺さぶられた時や、気持ちをストレートに表現できないとき」に使用するケースが多いようです。要するに「こころの感動」です。

 

図にもありますが「こころの感動」こそが上位概念です。少し抽象度が高いか・・・

 

では、人は「こころの感動」をどういった時に感じるのでしょうか。

 

・サプライズをされた時
・愛おしい時
・共感できる時
・応援したいと感じる時
・懐かしさを感じる時

 

などなど

人それぞれ、違いはあれど、まとめるとこういった形であるかと。これらの要素を並べているとあることに気づきます。

 

「人の温かさ」が隠れているということ。

 

これら全ては「誰か」がいることが前提になっているように感じられます。つまり、「エモい」の正体は「人の温かさ」であると思います。人の温かさを感じているからこそ「非論理的購買」が発生するわけですね。

 

「エモい」の正体を明らかにしたところで、次回の投稿につなげたいと思います。

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高木智史
WRITER

株式会社アスナロ Founder / 執行役員。前職では大手アパレル企業に勤務し複数店舗のマネジメントやマーケティングを行う。アパレル企業の企画相談や戦略立案を行う傍ら、HR領域の営業にも関与する。

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