若者の目  2019-07-23

服の魅力が伝わるコンテンツってどんなもの?

 

ジュンとマッシュのECデパートにデイトナも参画 メディア並みの発信力を備えたデパートに

社長には、幻冬舎の「ジンジャー(GINGER)」元創刊編集長の片山裕美氏が就任。モデルやスタイリストなど外部のキュレーターによる読み物コンテンツなどを武器に、メディア並みの発信力を備えた新しいECを作る。

 

たしかに…… GINGERでは読み物コンテンツが多いような。

こんな言い方をすればシャクに障るかもしれませんが、個人的な見解でいうとGINGERは、ファッション誌というよりもマインドフルネス誌のようなポジション。服を魅せるためのモデルではなく、モデルを引き立てるために用意された服。そしてそのモデルさんたちも、ファッション誌やショーをメインに活躍している人でもなく、テレビや映画、CMで誰もが知っている有名な女優やタレントさんばかりで、“人で客寄せしている” イメージに近いのかな。

 

それゆえ、消費者が見た際に自分に置き換えて連想しにくいという点は否めません。読み物としては良しとしても、ファッションのコンテンツとしてはもの足りないですし、服への需要が満たせてないようにも思えます。

 

では服がメインのファッション誌で、本当に魅力の伝わるコンテンツとは何なのか。

 

 

購買意欲が高まり、「欲しくなる」コンテンツ。

 

今の時代、決まった雑誌を年間で購読しているという人は少ないですよね……。よっぽどその雑誌のファンか、勉強のために読んでいるという人は別ですが、ほとんどの人なら自分好みの雑誌をいくつか立ち見し、「その月でベストなもの」を購入するはずです。

 

立ち見でのチェックポイントは、“好みのアイテムやスタイルが載っているかどうか”。その時期に何を買うか、どんなコーディネートをするかを決める指針になるのです。ただアイテムを掲載するだけでなく、リアルに自分に置き換えられるコンテンツが優秀であると解釈します。

 

良い例1:会社のタイプ別・オフィスシーンの華奢時計コーデを拝見 !!  —VERY

 

 

わかりやすいキャラクター設定で購入した際のイメージがしやすく、つい「欲しい」と思ってしまうコンテンツ。自分にあったシチュエーションを選ぶこともできますし、こんな場所でこんな働き方をしている人に憧れて……という羨望の眼差しも得られ、タイトルではターゲットをしぼっていても見る女性は縛られないような優れた内容です。女性は漫画のようにストーリー仕立てになっているものが好きなので、見た目だけでなく文章にもきちんと目がとおせて◎。

 

良い例2:金欠女子の強い味方!1着で雰囲気が変わるイメチェン服がお得♡ —Ray

 

 

先月号「お金がなくてもおしゃれができる♡」をテーマにかかげたRay。どの雑誌にも月ごとのテーマはありますが、Rayはこのひとつのテーマからの掘り下げ方が天才的でした。

Under¥10,000で買えるワンピース特集、ムダなものを買わないための選び方講座、何回着てもバレない手持ち服での着回し企画、小物のプチプラ特集、一枚で何通りの着こなしも楽しめる変化服とお得なバリューセット特集など。

Rayは大学生〜社会人になりたてのフェミニンテイストな女性がターゲットですが、これらのコンテンツは好みの服でなくとも「こんなアイテムを買えばいいんだ!」と誰もが参考にできる内容であるところが秀逸。このところRayがコンテンツ力をメキメキとあげている印象で、参考になる要素はいくつもあることでしょう。

 

 

おしゃれ意欲が高まり、「着たくなる」コンテンツ。

 

アイテムのみにとどまらず、こんな着こなし方をしてみたいと思わせるスタイリングの提案力は必須科目。コーディネートパターンもそうですが、やはり服好きにとってはあたらしいもの見たさがあります。今まで自分が知らなかった発見があること、これがおしゃれ意欲を高めてくれるのではないでしょうか。

 

良い例3:ネクストシーズンのムードを凝縮!浜田英枝の先取りレイヤリング講座 —SPUR

 

 

おしゃれは自由。だからこそ、悩むし楽しみたいし、常にアップデートしていきたい。そんな思いをもっとも着こなしにのせられるのが、正解がなさそうであるレイヤード。アイデンティティがあるとトレンドになりすぎるのにも抵抗がありますが、それもいいかなと思わせてくれる目新しい着こなしを魅せるのがSPURは上手です。

 

良い例4:小さきものから始める日。—FIGARO japon

 

 

こちらは今月号の紙面のコンテンツなので、ウェブでご紹介できないのが残念ですが、アクセサリーをメインに考えるスタリング企画です。「『おしゃれは足元から』なんて日もあるけれど、ジュエリーと時計から始まる日もあってもいい。」という小見出し。一般的な感覚でいえば服から、服好きの感覚でいえば足元からなのかもしれませんが、たまにはアクセサリーから考えてみようかな……と、明日にでも手持ちで実践できる提案です。買わなくても今できるおしゃれを叶えるコンテンツ。

 

良い例5:ハイブランドから見つけた!インスピレーションの源 —PERK

 

 

PERK本体が、PERKで提案しているスタイルを見て自身のスタイリングを考えるインスピレーションやヒントにして欲しいという考えなので、おしつけがましくない言葉遣いなところが素敵なんですよね……。都会的な着こなしで、ストリートやストリートをミックスしたい時は、こぞってPERK。他の女性誌では見られないものめずらしいコンテンツが、PERKではたくさん見ることができます。

 

気持ちが高まり、「好きになる」コンテンツ。

 

服好きがよく口走る「ファッションは楽しむもの」という言葉。これはファッションがワクワクすることを、すでにみなさん知られているからです。ただ、ファッションは着ることができればいいと思う人がいるのを理解していただきたい。おしゃれをしてマイナスなことはないけど、今までそのきっかけがなかっただけ。だから着る着ないにとらわれず、“ファッションは楽しいもの”と思わせればいいのです。それがたとえ、エンターテイメントでも幻想的でも。

 

良い例6:バラ色のアウトドア・モード HAPPY PINKNIC! —SPUR

 

 

ネクストトレンドのスタイルからピンクのアイテムのみを寄せ集め、ピンクを着てするピクニック=“ピンクニック”という言葉がなによりキャッチー。まるで物語を見ているように楽しく、自由な世界。ピンクは甘いだけじゃないというあらたな価値観の創出とともに、ファッションの絵本を見ているような夢の世界に誘われる感覚が心地良く刺激されます。

 

良い例7:ハイパーモードおばあちゃん —SPUR

 

 

これこそ、いまだかつてあった企画でしょうか……。おあばちゃんが着こなすハイモードスタイル。「ミュウミュウのカーディガンに、4 MONCLER SIMONE ROCHAのシャツ、マーク ジェイコブスのパンツをあわせたこのスタイリングが似合うのは、人生経験に裏打ちされた自信とオーラと、見事なグレイヘアがあるからこそ。」いくつになっても服好きの自分でいたいとあらためて思わされたコンテンツでした。

 

 

風変わりな設定の着回し企画で話題のCLASSY.のようなバズりを意識した戦略的なコンテンツ、モデルがあまりにも先行されてしまうGINGERやminaの巻頭企画なども増えてきていますが…… 心で感じるものに頭で考えることが敵わないことは多々あります。

 

原点にたちかえって今、服が好き、おしゃれがしたいと純粋な気持ちをくすぐられるコンテンツを求めていきたいところです。

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松本寧音
WRITER

株式会社StylePicksライター、ディレクター。2017年ファッション専門学校を卒業したのち、株式会社StylePicksへ入社。ライティング業務、コンテンツ制作を中心に、他メディアへの執筆も行う。

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株式会社StylePicksライター、ディレクター。2017年ファッション専門学校を卒業したのち、株式会社StylePicksへ入社。ライティング業務、コンテンツ制作を中心に、他メディアへの執筆も行う。

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