店舗マネジメント  2018-12-17

アパレル経験ゼロでもラフォーレ原宿出店を実現させたブランドディレクターのショップ運営手法とは【前編】

先日、専門学校の研修セミナーに引率で参加していたのですが、無料ECサービスのBASEに出店して大きな売上をあげる事に成功した方が登壇されていました。

その方は上記のショップのバイイングやディレクションを担当。(JESUS SHOPは古着メイン、Vannei TOKYOはアパレル企業がバックについてます。InstagramのフォロワーはJESUS SHOP:19.8千人・Vannei TOKYO:39.9千人)

そして驚くべき事にアパレル経験は全く無し。もちろん服飾専門学校に通った事もありません。独自の運営手法なのかなーと興味深く聞いていたんですが、その内容はマーケティング戦略としてめっちゃ理にかなったやり方でした。

こちらがそのショップ運営をされておりますヤマサキエリカさんです。あまりにも興味深かったので、学生セミナーなのに講師の僕がめっちゃ質問する始末。(学生たちよ、申し訳ない。。)「めっちゃ面白い人だなー」なんて思っておりましたら、先方も僕のTwitterを認識されていたらしく。(最近よく言われるのですが一体どこから知れ渡るのか謎…。インターネットすごい。。)

それなら一度お会いしてゆっくり喋りましょうという流れになりましたので、たくさんお話しをお伺いしてきました。ただ、運営手法もさることながらショップ設立までの経緯があまりにもぶっとんでいましたので、前編はショップ運営がスタートするまでのエピソード中心にお伝えして参ります。

 

○中学時代から「個人で稼ぐ」事に慣れていた?

今も個人で動く事が多いヤマサキさんですが、そのルーツは中学時代に遡ります。

ヤ:仲間内で収集した独自の情報を購読料300円でメルマガ配信していました。

との事。しかもその購読者数がなんと150人…。大人でもメルマガ購読者150人集めれる人ってかなり少ないと思うんですが、それを既に中学時代からやってのけていたようで…。ご本人はその凄さをあまり自覚されていないんですが、今のビジネス感覚は既に中学時代から養われていたようです。中学時代にその発想あるのってめっちゃ異端児。。通帳に不振すぎる振込金額があるのを家族に見つけられた時には相当なツッコミが入ったそうです。

そんな流れで高校に進学しましたので、やはり高校生になっても個人ビジネスで稼ぎます。そのせいか出席日数が足らず高校は5年間通う羽目に。内訳は高1、高2、高2、高2、高3とまさかの高2を三年経験しています。お父様からも「高2好きやなー!」と突っ込まれるくらい(;´Д`A “お父さん陽気すぎ。。

常にぶっ飛んでるヤマサキさんですが、さすがに高2の2回目の際は将来が心配になったようです。という事で「手に職が必要!」とその時決意し、専門学校への進学を希望するのがこの頃。自宅で自力でできる仕事がしたいというのもあり、web関連の職に就きたいと思うようになりました。

 

○一般教養が無さすぎた高2時代

2回目の高2で専門学校への進学を希望したにも関わらず、普段から勉強をしないヤマサキさんは3回目の高2を迎える事になります。どれくらい一般教養がなかったのか?と言いますと、どうやら高2まで掛け算割り算できなかったようです…。その支障は学校での勉強だけに止まらず、日常生活やアルバイトにまで弊害があったようで、当時アルバイトをしていたお弁当屋さんの奥さんが見かねて、

「こいつはやべぇ…。うちの養子にする!」

という意気込みのまま、朝から算数を教えてもらっていたようです。弁当屋の奥さん男気ありすぎ…。

○授業1コマあたりの金額を算出していた専門学校時代
無事?5年で高校を終えたヤマサキさん。専門学校から「人生をやり直す!」と思っていたようで、なんと授業1コマあたりの金額まで算出します。

授業料÷授業日数÷1日あたりの授業コマ数

をしたら確かに算出できますね。ご自身で稼いだお金で進学されていたので、このあたりの感覚もシビアです。授業をさぼる学生さんは見習ってほしい。。自分の財布から出るお金と親の財布から出るお金の感覚の差なんでしょうかね…。この感覚のおかげか、毎日21時まで学校に残り、わからないところは先生を使い倒してでも解決するというスタンス。自身で決めたルールで、授業内容が2コマ連続で理解できなければその日のうちに解決する。と決めていて、解決するまで学校から出なかったようです。

ちなみにどれくらい先生を使い倒したのか聞くと、夏休みに先生の実家まで押しかけて宿題やってたそうです(笑)先生は実家暮らしだったので、先生とのご家族と一緒に居間で宿題をやるという、今の時代では中々考えられない光景ですね。ご本人曰く、「人生で一番勉強した年」になりました。その時お世話になった先生は今だに勉強になる本を自宅に送ってくれるので、先生のあだ名は「Amazon定期便」になったようです。

 

○無事、東京のweb企業に就職!

在学中に企業さんに向けたプレゼンコンテストが評価され、東京の企業に就職が決定。東京の企業で就職するきっかけは専門学校の先生からの、

「東京行ったらビッグになれるで!」

という一言。ご利益があると思い、しばらくはその先生の写真をデスクに置きながら仕事されていたようです。(遺影みたい。。)この時、既に独立願望があり、何でもやらしてくれる中小規模の企業を選択していました。ただ、そのせいかほとんど休み無しで仕事に明け暮れる日々。。家に帰れない日々が続く中、効率良く栄養を取る為、自分のロッカーにバナナを吊るしてそれを日々食べていたようです。

ヤ:「バナナ 保管 腐らない」で検索したら、置かずに吊るしておいたらいいと書いてあったので…。

ロッカーで夜な夜なバナナをもぎってる姿を同僚に見られてしまい、その時ついたアダ名は「ゴリラ」でした。そんな生活を3年ほど続けますが、その破天荒な性格上、上司には嫌われやすかったみたいです。しかし、業績は良かったので社長には好かれ社内での評価は自分に有利に働きます。そうなってくるとどんどん居心地良くなってきて、今度は居心地が良すぎるのが怖くなってくる。

ヤ:「来年も同じことしてるのかな?」と思うとゾッとしました。

0から1を作るのは好きだけど、1を100にするのは飽きてしまう。現在でも2年半周期で今やってることをやめて新しい事に取り組みたくなるようで。そんな事を考えているうちにやはり退職を決意します。お気づきでしょうか?ここまで服の話全くゼロです。

 

○何の考えも無しに海外に渡航

特別何か目的があった訳では無いのですが、仕事を辞めて時間があるので3ヶ月海外に行く事に。行き先はアメリカです。ご自身の中で勝手に「海外=アメリカ」という構図があったようです。しかし、ここでも破天荒ぶりを発揮してしまい、入国審査でひっかって2時間尋問されます。理由は

「荷物がパンツを5枚をポケットに突っ込んできただけで3ヶ月滞在はおかしい」という理由。。

うーん、ごもっとも…。

窓口の方と話してみると、”こっちに彼氏がいて結婚して永住権を取ろうとしているのでは?”と勘違いされていたようです。事情を説明し、そんな相手はいない事を伝えます。アメリカには知り合いの”モモコ”しかいない!と主張。しかしヒスパニック系の名前で最後にOが付くのは男性ばかり…。「お前は現地のMOMOKOと結婚してグリーンカードを取得しようとしてるな?」と余計こじれる始末。。

そんな苦難?も乗り越え、アメリカ滞在スタート!
それなりに資金も持ってきたので調子に乗って豪遊。案の定、遊びすぎてお金があっという間に無くなります。相変わらずとっても無計画なヤマサキさん…。あまりにお金が無いので、ある日

「移動手段をスケボーにしよう!」

と思いつき、スケボーを買って移動手段として利用。アメリカでは語学よりもスケボーが上達してしまいます。ストリート全盛の今の時代には良かったのかもしれません(笑)ちなみにスケボーでマックのドライブスルーに行っていたようです。(徒歩とどう違うんだ?)

 

○古着屋を始めるきっかけになったweb制作

(やっと服の話出てきた!)しかしお金はどんどん無くなっていき、とうとうハンバーガーも買えなくなる始末。そこで自分のスキルでお金が稼げないか考えます。白羽の矢が立ったのは近隣の古着屋。ここの服が格好いいのにサイトが非常にださいという事に気づいたヤマサキさん。

「ここにwebを売り込もう!」

と行ってみたら、その日の店頭の販売員がまさかの社長で日系の方。日本語をカタコトでも理解してもらえるという引きの強さです。行動力って大事…。一発目の営業でWebサイト制作の受注に成功。社長さんもサイトがダサい事を自覚していたようです。2015年でしたが、Shopifyでサイトを構築。バックヤードも無い店舗でしたので、店頭でWeb制作していました。そこで見たのは、店内がごちゃごちゃで全く整備されていないという状況。

「これは自分でもできるのでは?」

という気持ちと、「仕事で海外に来たい!」という思いが相まって、

「帰国後、古着屋をやろう!」

と決意します。

次回後編は古着屋設立からラフォーレ出店までの流れです。乞うご期待!

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深地 雅也
WRITER

株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。 繊研新聞にてEC関連記事連載中。→ https://senken.co.jp/posts/fukaji01

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