ブランド・ビジネス 2018-12-11
ZOZOHEATについてweb上の意見をまとめてみた
ZOZOのプライベートブランド「ゾゾ(ZOZO)」の新商品となる機能性インナーウェア「ZOZOHEAT」が12月7日の今日、発売された。同日には同社がライブストリーミング配信で商品を説明。1,000以上のサイズ展開で身体と衣服の隙間を無くし、暖かさを逃さないインナーに仕上げたという。 「ZOZOHEAT」には新素材として高品質メリノウールとテンセル™モダールを使用し、高い伸縮性と吸湿発熱性を備えた。フラットシーマで柔らかな肌触りに仕上げ、着心地を追求するため洗濯表示のタグは取り除いた。
ZOZOがPBの新商品として新たにZOZOHEATなる製品を発表。完全にユニクロのヒートテックを狙い撃ちした様子で、比較表まで作成して発表。めっちゃユニクロに喧嘩売ってますなぁ…。これに関しては様々思うところがあるのですが、僕のTwitterのタイムライン周りでも盛大にツッコミ入ってましたのでそれぞれ紹介していきたいと思います。
○送料入れたらユニクロより高いやん説
ZOZO「UNIQLOのHEATTECHより安くてサイズ選べるZOZOHEAT売るぞ!」
僕「ふーん、1着ポチるか」
ZOZO「かしこまり!プラス送料200円で!! 」
僕「ファッ!?3着以上買わないとユニクロより高いじゃん!」 pic.twitter.com/ByB7F9GjxT
— skyblue (@bs0149) December 7, 2018
○そもそも比較表がちょっと違う説
今度は他に喧嘩ふっかけてきた!しかもユニクロも今はヒートテック790円だし、この1.5倍と2.25倍の保温性を誇るヒートテックもあるのに一部分だけ切り取って良さげに見せるというZOZOお得意のテクニックはさすが !! でもまずは試してみます!https://t.co/qbJd5B5Krj … #ZOZOTOWN #ZOZOHEAT #UNIQLO
— 野田大介 LINEの自動配信WazzUp! (@KURUZE) December 7, 2018
○ロゴ使用は大丈夫なのか説
○実はユニクロ以外のシェアを取りにいってるんじゃないか説
よくよく考えてみたら、ヒートテック系商材って群雄割拠だけど2番手の名前出てこないよね。
実はこれユニクロを食いにいってるんじゃなくて「ユニクロ以外」を全部取りにいこうとしてるんじゃないの?と勘ぐってしまう。#ZOZOHEAT
— ヨツモト リョウヘイ(トプセラ主宰) (@Playtopseller) December 7, 2018
ZOZOHEAT(メリノウール混、混率5%!)とZOZOHEAT COTTON(綿95%)、素材だけに注目すればライバルはヒートテックではなく無印良品(洗えるウールや綿であったかシリーズ)、ベルメゾン(ホットコット)。
— ねこぱん (@catandloaf) December 7, 2018
○混率的に毛玉すぐできそうだよね説
ZOZOHEAT、あの安さでアクリルレーヨンが9割方構成してるとなると、毛玉生産効率高そうなのでやっぱりやめた
— ▫️𝕃𝕀ℕ𝕆▫️ (@funrasticlife) December 7, 2018
○繊維業界代理戦争説
繊維会社の代理戦争じゃんZOZOHEATw
(というほど戦争になるとも思えないけど)— ねこぱん (@catandloaf) December 7, 2018
これに関しては下記のようなお話も出て来ていますが。
zozoヒート批評してるツイートの多くがユニクロ東レvs zozoクラボウとか、東レの方が物がよくて安心とか安直に考えてるけど、クラボウもヒートテックの原糸東レに供給してたり二項対立で語れるほど繊維業界ってそんな単純じゃない。zozoも話題作ろうとして煽りすぎ。
— ジル (@siru_janai) December 8, 2018
○1000skuもいらんやろ説
そしてサイズガーと言ったってメリヤスの生地なんて何センチも伸びるから厳密なサイズはそれほど要らない。考えれば考えるほど何が売りなのかわからないのがZOZOheat
— 南 充浩 (@minamimitsuhiro) December 8, 2018
ZOZOスーツは使わずに身長体重年代性別だけで最適サイズを提案。実際どうなんでしょうね。インナーに1000もサイズ区分け必要なのかなあという気もするけど。/発熱インナー「ZOZOHEAT」発売 身長・体重など入力で「あなたサイズ」提案 ヒートテックに宣戦布告 https://t.co/NJHA7fWTZ2 pic.twitter.com/zZs8R31nyf
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) December 7, 2018
○投入時期は大丈夫か説?
独り言のつもりでしたがご返答ありがとうございます
アパレルはよくわかりませんがこのタイミングで機能下着を発表する意図はどこにあられるんでしょうか?
御考察をお伺いできればと思います https://t.co/LTUYhIroG7
— Arusön (@tanya_kaka) December 7, 2018
12月に入ってからの保温肌着投入もタイミング的に疑問。それと長期予報では1月2月の暖冬確率は40〜50%。暖冬だったら確実に売れない保温肌着に12月からわざわざ参戦する愚。
— 南 充浩 (@minamimitsuhiro) December 8, 2018
僕の周りは業界人が多いので否定的な意見が多いですね。そういう僕もZOZOHEATには否定的ではありますが。今期200億円見込むPB事業ですが、これを投入してどの程度プラスに持っていけるかはやはり疑問。上記ツイートにもあるようにサイズ展開の多さという強みはカットソーでは強みになりにくいですし、サイズ展開の多さ=消化率が下がるというのは周知の事実。ユニクロのサイズ展開でも相当多いと思うんですが、ユニクロの場合は店舗の多さと型数の少なさから、あの大ロットを実現させています。4Lなんて普通、在庫積むのめっちゃ怖いですが、ユニクロくらいの規模感があるからできる事です。過去実績からも需要予測もできますし。店舗が無い上に、情報がマスにリーチしていないZOZOがいきなり1000skuは自殺行為かと…。
一応、下記にポジティブな意見も載せておきます。
○マーケティング的に完璧説
ZOZOHEAT、ヤバイっすね。ZOZOSUITからのフィット感うんぬんはもちろんなんだけど、このページは今まで見た中でもTop5くらいに入るくらいヤバイわ。 ZOZOHEATとユニクロのヒートテックを 比べてみました https://t.co/qzZOuzDuFa
— シバタナオキ (@shibataism) December 7, 2018
ヒートテックと超巨大独占商品をピンポイントで狙い撃ちして、論理的な反論を全て殺している(出てくるであろう質問に全て事前に答えている)。
マーケティングとしては完璧やーと思った。チンピラがお金欲しさに殺し屋になったというよりは、プロの殺し屋が出てきたなという印象。
— シバタナオキ (@shibataism) December 7, 2018
○はっきりとした挑戦が心地いい説
他社商品との比較を、会社名や商品名を曖昧にせず、UNIQLOのヒートテックとハッキリ表しているところが、ある意味、日本人っぽくなく斬新で心地良い!!#ZOZOHEAT pic.twitter.com/595o1BfIqq
— 尾崎晋作 / オザキ シンサク (@ozakiee) December 7, 2018
○サイズが安心説
ZOZOHEATついに登場!13日まで税込790円。早速5着も買っちゃった。ZOZOTシャツやビジネススーツでぴったりサイズ体験してるから安心して大人買いできる。ZOZOスーツ無しでも買えるよ!#ZOZOHEAThttps://t.co/v95t4w4dJ9
— 飲み会計士Yuta Saitoh (@utahs_on) December 7, 2018
○化繊が苦手な方はオススメ説
ZOZOHEAT早速届いた、コットン95%が肌触りも自然でいいです!
ヒートテックは化繊で痒くなるのと、パリパリとすごい静電気が発生してダメだったから、これはすごくありがたい製品!#ZOZOHEAT#ZOZO pic.twitter.com/Wkf39HJVu6— よっしー (@yosshiitaku) December 9, 2018
何はともあれ、ZOZOSUITの時のように、消費者をバカにするような事だけはもうやめてほしいと思う次第です。。

WRITER
深地 雅也
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。 繊研新聞にてEC関連記事連載中。→ https://senken.co.jp/posts/fukaji01
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