フルフィルメント  2016-02-17

相互送客の弊害

<The Flagイシュー>注目すべきは自社EC化率?」

前回、EC化率向上の記事がありましたが、問題は「自社EC化率」であるという事。何故かと言えば、個人情報や顧客の動向がマーケティングできる事。あとは単純にモール出店だと結構経費かかっちゃうんですよね。。僕もサラリーマン時代、某大手EC企業と取引してたからわかりますけど…。で、記事の中に高島屋が出てきておりますが、、

 

百貨店を含む高級品はECに向いていない

と思います。何故なら、高級品はブランドのハコがあり世界観を演出し、ゆったりとした空間でおもてなしをするというユーザーエクスペリエンスがあります。店頭だからこそできる「体験向上」をECでは非常に解決しづらい。

 

 それを実現しているのが恐らくリシュモン傘下の「ネッタポルテ」ではないでしょうか。ここのECは抜群のカスタマーサポート、商品を動画で紹介してくれる、クオリティの高いオンラインマガジンの提供などなど、顧客の買い物体験向上に余念がない。(聞いた話ですが自国の配送にはタキシードを着たイケメンがやって来てくれるらしいです(笑))

 

百貨店がECに着手するならここまでの施策が必要だと感じます。しかし今の所、三越伊勢丹とそごう西武以外は恐らくギフト中心で、ファッション関連に力を入れているように思いません。(大丸松坂屋は「クリック&コレクト」という名称でファッションに特化したECサイトをやってますね。)

 

高島屋はiPad接客を導入し、傘下の「セレクトスクエア」に送客しているようですが、オムニチャネルを正しく理解していないように思います。ECの充実無くしてオムニチャネルは実現できません。まずは百貨店は各メーカーから商品を確保できるよう協力体制を構築する必要がありますし、そうなると消化仕入れのみでは限界があるでしょう。そしてセレクト各社が導入しているようなオンライン接客も今や当たり前のようになってきています。レンタルカートサービスですらオンライン接客を提供しているくらいですので導入のハードルはかなり下がってきていますね。これくらいは実現できていないと高級品のEC化率向上は難しいでしょう。

 

(こちらにわかりやすい記事がありました→高級ブランドたちのプレミアムなeコマース体験とは?

 

相互送客は店頭売上とトレードオフ?

自社EC化率向上には、ブランドロイヤリティの高い顧客をいかに増やし送客していくかにかかっていると感じます。そうする事により顧客のLTVの向上にもつながり、自社EC化率も向上するでしょう。しかしそうなると、店頭予算を達成しなければならない現場の販売員の問題がついてまわります。先日アメリカのメイシーズが店舗を閉鎖した件でも、オムニチャネル推進により現場の販売員がウェブで売る事を嫌った事が原因の一つにあげられていました。ここをいかに解決するかが自社ECの一番の鍵ではないでしょうか。

【メイシーズ】、Eコマース成長も実店舗売上は前年割れ!オムニチャネルの失敗原因は?

 

ここをいかに解決するかが自社ECの一番の鍵ではないでしょうか。EC化率向上の鍵がアナログな点に潜んでいるとは何とも皮肉な話ですが…。

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深地 雅也
WRITER

株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。 繊研新聞にてEC関連記事連載中。→ https://senken.co.jp/posts/fukaji01

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