ファッション全般  2019-01-10

謎多き仕立屋『ダッパー・ダン』とは

GUCCIとのコラボレーションで注目を集めるNYハーレムの仕立屋『ダッパー・ダン』。

 

今回はハーレムのゲットー・クチュールと呼ばれた『ダッパー・ダン』とはどんな仕立屋なのかGUCCIとのコラボレーションに至る経緯までを記載しておこう。

 

ダッパー・ダンことダニエル・エディはアメリカで最も悪名高き場所、バイオレンスとドラッグに支配された街「NY」。

 

ハーレムの貧しい家庭に生まれ。

 

路上で服を売って生計を立てていた彼は独学で服作りを学び、持ち前のセンスを武器に

ヒップホップアーティストや、ドラッグディーラーなど80年代のハーレムの象徴となった人物たちの仕立屋となった。

 

○仕立屋『ダッパー・ダン』

仕立屋といえばサヴィルロウのそれを連想する方も多いだろう。

 

だが、彼が1982年にオープンさせた3階建てのテイラー兼アトリエは当時のトレンドを牽引したGUCCI、FENDI、LOUIS VOUITTON、MCMなどのラグジュアリーブランドのロゴを大胆に配したレザーやファブリックを密造し、ハーレムに住む黒人達がラグジュアリーブランドのファーやレザーを手にすることなど考えられなかった時代に、彼は自分の作品を通じて彼らにハイエンドな洋服を身に付ける感覚を提供した。

 

○有名顧客?

ダッパー・ダンの顧客には有名人も多く、NY・ブルックリンのヒップホップクルー『ファットボーイズ』。

 

『ビッグダディケイン』や『エリックB.&ラキム』など当時の人気アーティストやNY最大のドラッグディーラー『アルベルト・アルポ・マルティネス』。

 

ボクサーの『マイク・タイソン』など錚々たる有名顧客を魅了していた。

 

○本家ブランドから起訴

黄金期真っ只中のダンのテイラーを舞台に事件は起こった。

 

彼の顧客であった黒人ボクサー、マイク・タイソンが、ライバルであったミッチ・グリーンに暴行したのだ。

 

全盛期のボクサーによる暴行事件をメディアが放っておく訳もなく、これを機にダンによる『密造』までもが白日の下に晒されたのである。

 

当然、GUCCIやFENDI、MCMの弁護士はこぞって彼を著作権侵害の罪で起訴する。

 

そして1992年ついに『ダッパー・ダン』は閉店に追い込まれたのである。

 

○グッチがオマージュ

 

伝説のテイラー『ダッパー・ダン』の閉店から25年。

 

彼を窮地に追いやったラグジュアリーブランド、GUCCIがあろうことか、かつての『ダッパー・ダン』のデザインをオマージュしたのである。

 

GUCCIはダッパー・ダンの影響を受けオマージュとして作った事を認めた。

 

その後、ダッパー・ダン本人がGUCCIのオフィシャル広告のモデルに抜擢されたのである。

 

しかし、驚くのはまだ早い。

 

GUCCIはダッパー・ダンのサポートを発表。ハーレムのスタジオと店舗を再開させ、GUCCIパターンの生地なども提供するのだつまり、偽物を密造していた人物がGUCCIのオフィシャルの製品をデザインする事になったのである。

 

ラグジュアリーブランドのストリート化が謳われている中LOUIS VOUITTONとSupremeのコラボレーションが世間を賑わせこのGUCCIの一件が更に加速させたのでは無いだろうか?

 

伝説の仕立屋『ダッパー・ダン』は思わぬ助け舟に救われ活動を再開し

再度注目を集めた。これからも、先が読めないファッション業界から目が離せない。

 

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左内竜也
WRITER

ラグジュアリーブランド、レザーバッグなどの販売経験を経て現在、販売・営業・ライターと幅広く活動中。ストリート・スニーカー関連に精通しており、若者のフィルターを通してファッションを伝えていきます。

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